前回の樹脂積層式3Dプリンタによる成形実例(5)~ホースガイド(1)~でも書きましたが、
3Dプリンタ成形品はガイドの試作に適性があります。
加工費がかさむ複雑形状であっても失敗を恐れずに、最適形状を模索して何度も試行錯誤ができるのも3Dプリンタの良いところです。
今回の写真もホースガイドの続編です。
これも、切削加工では高コストになる部品です。
ちなみに、隣りにあるローラも3Dプリンタで成形しましたが、目覚ましいコスト削減効果はなかったのであえて紹介しません(納期は1/5以上削減できますが)。
3DCAD図ではこのようなイメージです。
切削による同等部品加工想定価格と、成形に要した材料費の比較
★加工費用¥45,000、納期:3.5週間
★3Dプリンタによる試作
成形費用¥1,000、成形時間:3時間
この形状をそのまま加工するとすれば、コスト約2/100、納期約2/100程度の劇的な改善事例となりました。
前回の樹脂積層式3Dプリンタによる成形実例(5)~ホースガイド(1)~と同等の、
切削加工代替品ならではの破壊的な改善効果となりました。
しかも、前回事例に関しては板金加工などの代替形状を考えられるのに対して、今回の事例は代替形状が考えづらいのでその改善効果は際立っています。
当時はとても忙しくてこの破壊的な改善効果に無頓着でしたが、改めて数値化して自分自身で大変驚いています。
3Dプリンタを使うとコストや納期の足かせを乗り越えていくことができます。
この画期的な試作・製作プロセスを多くの方に体感していただきたいです。